こんにちは。カウンセラーの阿部雄貴です。
だんだんと陽射しも柔らかくなり、季節が秋へと移り変わっていくのを感じる今日この頃です。
先月、9月10日~9月16日は厚生労働省の定める自殺予防週間とされていました。
私がこころの健康相談員として所属している加須市の保健センターでも市民向けのゲートキーパー養成講座が開かれました。
そこでこの度、講師としてお話をさせていただく機会をいただきました。
今回お話した内容は主に「近年の自殺の傾向の概要」と「傾聴の仕方」についての2点です。
参加者でペアを組み、ルールを決めてお互いに傾聴を用いた相談のロールプレイなども実施できると、より効果を実感していただけるのですが昨今の状況では難しいので今回は講義のみでの開催となりました。
全体を通して、ご自身の生活の中で「いかに自分らしく、悩みを持つ相手と関わるか」ということを大切にして少しでも参加者の皆様のヒントになれば、という気持ちでお話をさせていただきました。
講義の最中、皆様が熱心にお話を聴いてくださっていることを感じられて自分自身、思っていたよりも終始緊張せずにお話することができました。
これもある種、傾聴が持つ効果の一つである【自己受容の促進】の機能ではないかと参加者の皆様に教えていただいた気がしました。
自殺予防について最も重要なことを一つ挙げるとすると「孤独にさせない」ということに尽きるのではないかと思います。
昨年、大きく報道された相次ぐ芸能人の自殺からも分かるように、周りにたくさん人が居るからその人は孤独ではない、ということには必ずしもなりません。
”誰かと一緒に居るのに孤独を感じてしまう”状態の方がより一層、本人の孤独感を強めてしまう場合もあると思います。
非常に難しいことではありますが“こころの繋がりを持たせる”ということが自殺予防の大きな課題の一つなのではないかと考えてカウンセラーとして日々の面接にも精一杯取り組んでおります。
コロナ禍の続く中、たいへんな気持ちになることもあるかと思いますが「こんがらがってしまってもう何をどうしたらよいか分からない!」「話せる人が周りに全然いない!」など感じるような時、問題解決の第一歩としてぜひまずは専門家へご相談してみてください。
もちろん、阿部真里子臨床心理オフィスもいつでもお待ちしております。