2020年 10月のメッセージ 担当 田島

厳しい残暑も一段落し、秋らしい爽やかな日々がようやく訪れました。

日ごとに夕暮れの時間が早くなり、ひっそりとした秋の夜長を感じるのがこの季節の特徴のように思います。

皆様は如何お過ごしでしょうか。

 

少し前の出来事ですが、ひょんなことから映画を見に行く機会がありました。

日曜日の日中に映画館に行ったのですが、ロビーやチケット売り場にも人はまばらで、劇場内も観客が隣り合わないように工夫をされているなど、以前ならちょっと異様な雰囲気に感じますが、感染対策という意味ではバッチリな環境で慣れてしまうとゆっくりと作品を鑑賞することが出来ました。

 

その日に見た映画は1930年代のウィーンを舞台にした作品でした。

私もそこまで詳しくは無いのですが、1930年代のウィーンと言うのは、それまでヨーロッパの文化や芸術をリードしてきた中心地だったところに、隣の国のナチスドイツが勢力を拡大してきて、少しは反抗をするんだけれど、結局はそこまで築き上げられてきた文化や歴史の上にナチズムが一気にそれらを席巻して、混沌とした時代に呑み込まれていく。

そんな時代と場所だったのだろうと思います。

 

映画の中でも、その混沌がよくよく現わされていて、世の中を悲観する人も居れば、淡々と日々の生業に勤しむ人も居るし、夜の酒場で世の中を風刺して喝采を挙げる人も居る。ナチスに反抗して怒りを露わにする人は早々に排除されてしまって、そこにはなんとも言えない無力感が表現されていました。

 

映画の主人公はそんな混沌にポッと身を置く羽目になって、とっても戸惑います。

冷めた目で社会を眺めて見たり、淡々と日々の仕事に取り組んだり、休日に恋をしたり、理不尽なナチスを怖いと思ったり怒りを感じたり・・・・目まぐるしく色々な心情が描き出されるのですが、外側の世界が混沌としてくると、個人の心の内側も混沌としてくる。そんな有様がしっかりと描かれていて、とても見ごたえがありました。

 

作中では混沌に戸惑って自分が何をしたら良いのか答えを求める主人公に老人が語り掛けます。

「どうしたらいいのか・・・その答えを知らないことが私たちの運命だと言える・・・私たちは答えを見つけるためにこの世に生まれてくるわけではない。問いかけるためなのだ。人は闇の中を手探りする。相当の幸運でもない限り小さな灯明すら見つからないものだ。そして生きた証を残すには、かなりの勇気か根性か愚かさ、あるいはその全てが必要だ。」

 

台詞の後半は、何だかとてもエネルギッシュで、本当に老人のセリフ!?という感じですが、とてもインパクトのある一場面でした。

 

この映画を見ていて、とても作品に曳き込まれるように感じたのは、作品が面白かっただけではなくて、時代や世の中の流れに翻弄されるのは現代を生きる私たちも同じだと感じたからです。

 

今年はコロナの流行のために私たちの生活は激変しました。その中で戸惑いを感じたり混乱を内に抱えている人は多いのでしょうし、そうなっても何ら不思議ではありません。

コロナが収束して世の中が落ち着いて来たら、私たちも安心して日々を過ごせるようになるでしょう。

 

しかし、そんな日々を生きていくためにはその都度誰かに答えを教えて貰うのではなく、自分でなんとなく不安も安心も抱えながら生きて行くことが出来るようになることなのだろうと思います。

 

私たちが阿部オフィスで提供している諸々のサービスも、そんな“生きて行くこと”の役に立てるものだったら良いな。そんな風に思います。

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2020年 9月のメッセージ 担当:高田 康輔

9月のメッセージを担当させていただくカウンセラーの高田です。

しばしの間お付き合いいただければと思います。

よろしくお願いします。

 

さて、連日暑い日が続いておりますが皆さま体調方崩されてないでしょうか?

今年の夏は特に少しの買い物で外に出ると、ほんの数分で全身から汗が吹き出るような気がします。

プールに行こうと思ってもコロナの事が気になるし、涼しい商業施設に買い物に行くにも人混みが気になるし…といった感じに暑さしのぎも今年はなかなか大変だなぁと感じております。

 

自粛生活が始まり、私自身もそうだったのですが有料の動画配信サービスを利用される方が多くなったかと思います。私の周りにもそのような方は多く、映画やドラマあるいはアニメなど気になっていたドラマを一度に見たり、昔に観た映画を見返した話をよく聞きます。

そんな中最近よく聞くのは、もう動画も飽きたなという意見です。

楽しんでいてまだまだ観ている方もいらっしゃるのですが、やはり飽きが来る方も多くいるようです。

 

実は私もその一人で観たかったものをある程度観てしまってもう一回観るのもなぁ、というところだったので、久しぶりに昔読んだ本に手を伸ばしました。昔はよく本を読んでいたのですが、最近では電車の中ではもっぱらスマホを触っている事が多くなってしまっていたので、久しぶりの読書がとても新鮮でした。

 

久しぶりに手を伸ばした本はスティーブン・キング著の「アトランティスのこころ」という本です。最初に読んだのが中学生の頃だったので15年ぶり位にページを開きました。

詳しく書くと長くなるので内容は省きますが、児童期、青年期、中年期、老年期と主人公を変えながら話が進む4部構成になっています。

久しぶり読んでみたら「そんな風だったんだ」とか「こんな描写あったっけ」などおそらくかつて読んでいた時には気づかないでいたり、関心が向かなかったところに目がいったりしました。

さらに、昔読んだ時には児童期のところにとても共感して、青年期のところはとても憧れ、残りの中年期と老年期はちんぷんかんぷんだった記憶があったのですが、自分自身歳を重ねた事もあってか、児童期、青年期に対してはとても懐かしい気分になり、中年期と老年期については以前よりも感じるところや思うところがありました。

当たり前といえば当たり前なのですが、やはり歳を重ねるというのはこういう楽しみもあるんだろうなぁと感じた時間でした。

さて、皆さんはコロナ自粛を楽しく過ごせてますでしょうか?

もし、気が向きましたら本に手を伸ばしてみてください。

 

ただでさえ未来は先が見えずに足がすくむ事がある上にこんな事態なので、ご不安を抱えたり、家族の不安を支えたりという状況かと思います。

皆さんなりの楽しみや過ごし方を見つけていただき凌いでいただければと思います。

また、苦しい時や誰かに話を聞いてもらいたい時などは、当オフィスを頼っていただければなとも思います。

 

長くなりましたので、そろそろお終いにしようかと思います。

今年も残り4ヶ月です。バタバタと過ぎていく今年ですが、皆さまこころもからだもご自愛していただければと思います。

 

では失礼いたします。

 

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2020年 8月のメッセージ 担当:小田 友理恵

こんにちは、カウンセラーの小田です。8月のメッセージを担当させていただきます。

 

新型コロナウイルスの感染防止対策を強いられる日々が、想像以上に長く続いています。皆さまいかがお過ごしですか?

今年は例年よりも梅雨が長いですが、気づいたらあっという間に8月になっていました。

私はこの5ヶ月ほど仕事以外での外出を極力控え続けています。

そのためか、季節の移り変わりをいつもよりも感じにくいなぁ、と思っています。

それで、あっという間に夏が来てしまった感じがしているのかな、と思います。

 

思い返すと、お花見がなくなり、GWの行楽もなくなってしまいました。花火や夏祭りも中止ですね。

昨年のメッセージでオススメさせていただいた苺狩りも、今年は見送りました…。

大きなイベントだけではなくて、外出先でのお日様の光、道行く人々のファッション、楽しく飲んだ後の帰り道の夜風…
、オフの日にリラックスして五感で味わっていた何気ない刺激の数々も、季節の移ろいを教えてくれていたのだと改めて気づかされました。

 

人とのリアルなつながりが断ち切られることや普段の楽しみを制限されていることなどに加えて、体感する時の流れが単調になりがちになってしまうことも、大変さの一つなのかも
…とこのメッセージを書きながら思い至りました。

そして、季節を感じ取る工夫を日常に意識的に取り入れてみようかな、と思いました。たとえば、旬のものを味わったみたり、感染防止に気をつけながらオフの日には近所の自然に触れてみたり…。

 

不便さや我慢が求められる日が続いていますが、どうか皆さまがその中で少しでも楽しみを見つけて、心に潤いのある日々が過ごせますように。

皆さまのご健康をお祈りしています。

 

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(写真は、梅雨時に近所で見つけたカタツムリです)

 

2020年 7月のメッセージ 担当 内田佳菜子

7月のメッセージを担当します、カウンセラーの内田です。

緊急事態宣言が解除されてしばらく経ちましたが、皆さま感染症対策にまつわる様々な変化に対応される日々かと思います。

 

そこで今回は、「コーピング」をテーマにさせていただければと思います。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「コーピング」とは「ストレスへの意図的な対処」のことです。ストレス状況や、それによって自分が感じているストレス反応をやわらげるための対処を、コーピングと呼びます。

 

これは、とっておきのひとつがある事よりも、さまざまなレパートリーを持っている事の方が効果的とされています。

「かなり効く!」と言う対処がひとつだけあっても、それが何らかの事情で出来なかったりある状況では効かなかったりすると、他に手立てが無くなってしまいます。「ちょっとは効く」「まあまあ効く」と言うものをたくさん持っておいて、場面や気分などに合わせて色々試せることの方が、自分自身でストレスを和らげることに役立つというものです。

 

今、ご自身のコーピングを聞かれたら、いくつくらい思いつくでしょうか?

先日仕事のなかで、自分のレパートリーがどれくらいあるか、とにかく紙に書き出していく機会がありました。最初のうちはぽんぽん思いついて書けるのですが、段々思いつかなくなっていき…。後でほかの人のレパートリーを見せてもらうと、「自分にも良さそう」と思えるものがあったり、「そんな方法もあるのか」と目からウロコのものがあったり、「私も前にやったことある!」と自分でも忘れていたものがあったり、とてもタメになりました。

 

そこで今回、レパートリーの例をご紹介したいなと思います。ご自身に良さそうなものがあれば、試してみていただけると嬉しいです。

 

  • 行動的コーピング

※コーピングを大きく2つに分けた場合、行動的(何かをする)コーピングと、認知的(考えやイメージ)コーピングに分けられます。

お風呂で歌う 引き出しの整理 マンガを読み返す いつもより上質なコーヒーを味わう 花を生ける 映画を見て号泣する いらない紙をビリビリに破る 愚痴を言う 世間話をする 深呼吸する 旅行の写真を見返す ものづくりに没頭する エアードラムする マッサージ アロマキャンドル 外の新鮮な空気を吸う 不要なものを捨てる …など

 

  • 認知的コーピング

プラス面とマイナス面の両方を考える 逆に言えば…と考える 何とかなると考えてみる 自分をしっかり褒める 普段言えない事を言っているところを想像する 何かのせいにしてみる 優先順位を考える 愛猫のモフモフした毛並みを思い浮かべる 好きな映画の名言を思い浮かべる 相談できる人を思い出す 自分の頑張りをねぎらう …など

 

いかがでしょうか。少しでもご自身に合いそうなものや、気負わず試せそうなものはあったでしょうか。こう言ったちょっとした事をコーピングと言っていいんだと改めて確認することで、もっとオリジナルのものを思いついている方も多いかもしれません。

 

新型コロナウィルスと付き合っていく中で、またそれと直接関わらずとも忙しい毎日の中では、避けられないストレスがあるかと思います。今回ご紹介できたものはほんの一例ですので、一人一人ご自身にあったコーピングがもっとあるかと思いますが、何かひとつでも参考にしてもらえるものがあるといいなと思っています。

 

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