10月のメッセージを担当します阿部雄貴です。
日々が過ぎていくのがあっという間で「光陰矢の如し」を実感しております。
まだまだ汗をかく季節ではありますけれど、最近は夕方頃になると少し肌寒いような風が吹くのを感じる日もあり、めっきりと秋めいてきていますね。
10/6(日)に春日部駅から車で15分くらいの場所に位置する野口農園というところにて自然体験活動として第1回BBQ研修会を実施いたしました。スタッフの人数も限られておりますので、あまり大きな規模での実施は難しいのですが、自然体験活動を通じて集団でのコミュニケーションなど様々な事を無理なく体験する一つの機会として計画いたしました。
【野口農園】 https://noguchi.shisyou.com/
阿部真里子臨床心理オフィスではこれまで夏の研修会として長瀞で実施される「キャンプ」という泊りがけの自然体験活動を実施してきたのですが、今回はそれに代わる日帰りの少しライトで参加しやすい自然体験活動の形になっていると思います。
クライエントさんの心身の状態や、現状の環境等考慮した上で、個別にお声がけをさせていただきまして、スタッフ含め今回は全体15名程度での実施となりました。
当日、朝春日部駅での集合時にはあいにくの雨模様だったのですが、野口農園さんの配慮により、屋根のある吹き抜けの家屋(大きな米倉に広いスペースもある)をテントで拡張する形で雨にも濡れることなく開始することが出来ました。
前日の30度を超える真夏日のような天気に比べるとだいぶ過ごしやすい気温で日中を通して本来の10月らしい気温でした。
まずは「出逢いのゲーム」と言われるグループエンカウンターからスタートです。
簡単な全体できるゲームをしたりしながら場に体を馴染ませていきます。最初はもちろん初めて顔を合わせる同士なので、みんな緊張をしているのですが、これが終わるときには表情に笑顔が出てきます。
次に自分たちが食べるBBQ用の野菜を洗って切る体験です。今回は担当する野菜をそれぞれ決めて、協力して楽しそうに、時に真剣に切っている様子が見られました。
また、元々予定にはなかったのですが、今回野口農園さんのご提案で羽釜で炊いたお米を自分たちでおにぎりにもしました。勢いあまって塩をつけすぎてしまったものも中にはありましたが、お釜で炊いた炊き立てのお米はもっちりしていてとても美味しかったです。
次にピザ作り体験、野口農園には大きくて立派なピザ窯があり、本格的なピザ作りの体験ができます。ピザ生地を成形して丸く伸ばし、上にトッピングをして窯の中に大きなヘラで入れます。
出来上がったピザはトマトが新鮮でおいしく、焼き加減も絶妙でシンプルな味付けでも宅配で食べるピザよりも美味しいくらい。全部で8枚も焼いたのですがみんなで完食してしまうほどでした。
並行して先程みんなで切った野菜と用意したお肉を焼いてBBQ。自然の中で食べるお肉は美味しいです。美味しいものが多すぎて用意したお肉を全部は食べきれませんでしたが大満足でした。
次にアニマルセラピーの時間です。だんだんと雨もあがり、日も射してきたので、元々の実施場所予定だったテントゾーンに移動しました。うさぎ、ヤギ、カルガモ、犬など野口農園には動物が沢山います。
餌をあげてみたり、撫でてみたりして過ごしました。特に大人しい看板犬のリンちゃんはみんなに大人気でした。子どもたちはリンちゃんを連れて農場周辺を散歩体験なんかもしていました。
次に所長阿部先生による自然の中の馬頭琴の演奏です。モンゴルの草原を彷彿とさせるような音色にヤギもびっくり顔でこちらを見ていました。参加者の方にも何人か馬頭琴を触ってみてもらい、音を出してみる体験もしてみました。なかなか難しい楽器です。
次にそのまま自然の中での河野式自律訓練法体験を行いました。通常、面接室の中でイメージの世界に入り草原の景色などを思い浮かべるのですが、実際に風の音や木々の音、虫たちの声や陽射しを直に感じることができるので非常にリラクセーション効果が高く、ねむくなるような、疲れが取れるような心地よさがありました。
元の家屋の方に戻りデザートとして野口農園で作ったむらさきいものアイスを食べました。まったりとして甘すぎず、おいしかったです。
その後、振り返りとして3グループに分かれ一日の感想を話し合いました。いろいろな意見を共有することができてとてもいい時間になりました。
11時から開始して16時に解散したので実際の時間としては5時間くらいの内容だったのですが、空気がのんびりしていてあっという間で、とても充実感のある時間を過ごすことが出来ました。参加者も最後にはみんな自然な笑顔が出るようになっていました。
次回実施はまだ未定ですが、また開催できればいいなと思っておりますので、ご興味がある方がいらっしゃいましたら担当のカウンセラーの先生にぜひ一度ご相談してみてください。
面接室の中だけではなかなか難しいような、参加される方の日常生活でのコミュニケーションの練習となるようなスモールステップの機会を今後も設けていければいいなと思っております。