2022年3月のメッセージ 担当:大月 浩史

こんにちは。カウンセラーの大月です。

 

最近、「ポジティブにならなければならない」という考えに世の中が捉われてしまっているのではないかということを思うことがあります。ちょっとでも落ち込んでいると「うつっぽい」「元気が出ない」「あまり眠れないけど大丈夫だろうか」「あの子は病気じゃないか」などと本人も周囲の人も思うことが、以前よりもかなり増えているような気がしています。実際に統計でも抑うつ状態の人の数が増えているようです。

 

ポジティブが「善」でネガティブが「悪」。そんな価値観になってきているような気がするんですよね。実際はそんなに単純ではないわけです。生きていればネガティブな感情に襲われるときもあるし、落ち込む時もある。食欲がないとか眠れない日もある。仕事や学校に行きたくないと思う時も誰にだってあります。

 

SNSでもネガティブな発言が氾濫していて、コロナや世界情勢で世の中の空気感も悪い。一方で本やインフルエンサーや有名人はポジティブに生きる方法をたくさん教えてくれる。これは、ネガティブを悪いものと考えて排除しようという価値観で育ってしまう環境になっているんじゃないでしょうか。あの有名人のようにポジティブになれていない自分はダメだ、という感覚になってしまう。でも、本当にそうでしょうか。

 

ネガティブもポジティブも、何かストレスや課題を強く意識しているという点で同じです。ある現象に対して、マイナスに考えるかプラスに考えるかの違いなだけで本質的には同じです。ベクトルの方向が違うだけで、その現象に囚われている。

 

 スルースキルとネットでは言いますが、「反応しない」ということも大事なスキルなんじゃないかと思うんです。無理にポジティブに考えなくても良いし、すべてをネガティブに受け止める必要もない。生きるって、もっと自由なものなんじゃないかなぁ。そんなことを最近考えています。ポジティブでもネガティブでもどっちでも良い。今日はポジティブに考えられるけど、昨日はネガティブな日だった。そうやって2つを揺れ動きながら生きていくことを認めてしまえば良いんじゃないかなと思っています。

 

もちろん「それができないから困っているんだよ」というお叱りの声が聞こえてきますが、その通りです。そのためのカウンセラーです。ご相談ください。こちらのオフィスではそういった問題解決に長けたスタッフが多くおりますので、皆様の力になれるかもしれません。

 

さて、良い感じで営業トークもできたことですし、そろそろ終わりましょうか。

 

昨日どんなに辛いことがあっても、私たちは今日という日を変えることができます。

 

好きなことをしてください。好きなものを食べてください。ポジティブとネガティブが氾濫する社会で、私たちは自分を見失わないように必死で生きていく必要があります。ポジティブという白、ネガティブという黒の他に、世界には無数の色が存在します。白黒どちらかを選ばなくて良いんです。好きな色で自分を表現してください。

 

この原稿を書いている季節は春です。今期のトレンドは少し派手目の色らしいですよ。服の色を変えてみるのも気分が変わるかもしれませんね。それでは。