2017年 2月のメッセージ 内田 佳菜子

みなさま、こんにちは。
2月のメッセージを担当します、内田と申します。

突然ですが、みなさま「ムーミン」はお好きでしょうか?
フィンランドの作家トーベ・ヤンソンによる、世界中で愛されている名作で、
日本でもアニメや絵本、キャラクターグッズなどでおなじみですね。

そんなムーミンの世界をモチーフとした公園が
埼玉県飯能市にあり、少し前に行ってみました。

ムーミン屋敷や大きな木々、池、橋などがあって…まるでムーミン谷!


写真は、ムーミン屋敷の中の様子です。

屋敷の中にはキャラクターたちが作中で言ったことばも記されているのですが、
じんわりと響いてくることばがたくさんありました。

あらためて調べてみると、ムーミンは名言でも有名なようです。
そこで今回、調べたもののいくつかをご紹介したいと思います。

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「いざ泣こうとすると、泣けないことってあるだろ」 
スナフキン

「たまには怒んなきゃあね。
どんなちっちゃな生きものにだって、怒る権利はあるんだから。
だけど、ムーミンパパの怒りかたって、よくないわね。
ちっともはきださないで、みんな、しまいこんじゃうんだもの。」
―ミイ

「なにかがわかるまでに、すごく時間がかかることが、あるものなのよね」
ムーミンママ

「逆よ、全く逆よ。自分と向き合うにはひとりになるんじゃないわ。……
……自分の知らない、自分を知らない人たちと関わりあうのよ。
見えてくるわよ、本当の自分が。」
―ミイ

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私は、まるで自分に言われているように感じることばもありました。

また、最後のミイのことばにある“自分と向き合うにために、他者とかかわる”
とはまさに、カウンセリングという場も、そのための場のひとつだなぁと感じました。

家族や友人、職場など、身近なひとに気遣う方ほど 
ひとりで抱え込んだり、悩んだりしてしまうかと思います。

カウンセリングの時間は、日常とはちょっと違う場で、
カウンセラーと一緒に「自分と向き合う、自分のための時間」
として、ご利用いただけると嬉しいなと思っています。

2017年 1月のメッセージ 阿部 雄貴

あけましておめでとうございます。 一月のメッセージを担当させていただきます阿部雄貴です。

ただいまこの記事を書いているのは年末なのですが、所長より一月なので元気の出る内容のメッセージでお願いします、と少々難しい指示がありました。
来年のことをいうと鬼が笑うといいますが、がんばりたいと思います!
(語尾にビックリマークをつけると元気そうに見えますね!!!!)

2016年はオフィスとしては2月に無料市民講演会『現代社会ストレスに負けない心と体を作る~行きたくないが生きたくないに変わる前に~』を開催させていただき、10月には日本催眠医学心理学会の第62回大会の実行委員会としてスタッフ一丸となりがんばりました。一年に二つも講演会のような催しをするのは当オフィスの規模から考えても正直、並大抵のことではありませんでした。しかし、スタッフ全員で力を合わせどうにかやり遂げることができました。人の持つ潜在的なパワーというのはやはり素晴らしいです。

また一人だけでもすごいパワーを秘めている人間ですが、つながる人が増えれば増えるほど足し算ではなく、掛け算的に大きくなるパワーを持っています。
私自身、音楽活動もいろいろな形でさせて頂いているのですがその科学反応が楽しくてずっと続けているように感じます。同様の理由でバスケットボールも大好きなのです。

ス〇ムダンクも赤木キャプテンとメガネ君だけではインターハイには行けなかったですね。

今このメッセージをあなたも無条件で既に素晴らしい力を潜在的に持っていると断言できます。そして誰かと繋がればパワーは何倍にもなります。
まわりを見渡しても繋がれる人がいないと感じる方も、阿部真里子臨床心理オフィスはその一人目のつながりを持てる最高の場所にしたいと思い、日々精一杯スタッフ一同励んでおりますので安心してご連絡ください。
よい一年、よい人生に共にしていきましょう。
オフィスで今日もお待ちしております(^^)/


(※年末年始12/28~1/3までお休みです。留守番電話にご連絡いただければ追ってご対応させていただきます。)

2016年 12月のメッセージ 担当:関谷 瑠美

今年も最後の1ヶ月となりました。寒さも厳しくなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。11月には関東では雪が積もるなど各地で例年よりも早い冬の訪れが見られ、あわただしく秋が過ぎ去ってしまいましたね。
平成28年12月のメッセージを担当します、関谷と申します。


(写真1:昨年の12月にスタッフ数人で作ったお菓子の家です)

さて、私事ではありますが、11月に体調を崩し、1か月ほどお休みをいただいておりました。ご心配ご迷惑をおかけした皆さま、本当に申し訳ありません。ここをお借りしてお詫び申し上げます。
これまでなるべく体調を崩さないようにと心がけてきたのですが、思わぬところでひっかかってしまいましてお休みに至ったわけなのですが、その間いろいろと自分のこと、周りのこと、これまでのこと、これからのこと等いろいろと考える時間にもなりました。特に普段よりも周りの方に支えられていることを強く感じる1か月でした。ありがたいなあ・・と感じる中で、ふと思い出したのが、“内観療法”と呼ばれる心理療法のことでした。

内観療法”とは日本で生まれた心理療法の一つで、自分にとって重要な人物との関係を①お世話になったこと、②して返したこと、③迷惑をかけたことの3点に絞って、具体的に調べていきます(思い返していきます)。1週間集中的に行う“集中内観”と日常生活の中で数時間~数分行う“日常内観”があります。内観を行うことで過去の体験が新しい意味を持ってよみがえることで、自分自身を捉えなおしたり、周りの人へのイメージが変化したりするという効果があると言われています。

数年前に私も1週間の集中内観をしたことがありました。その時はその時で様々な発見があったのですが、日常生活ではあまり思い出すこともなくなっていました。それをこの療養期間中に思い出したのです。療養中なので仕方がない、と言えばそうなのですが、それにしても“してもらった(もらっている)こと”が多くあって「本当にありがたいなあ」と思うことばかりでした。家族や友人、職場の方、相談にいらっしゃる方。本当にいろいろな方に対して感謝の思いを感じる日々でした。日常生活に戻るとあわただしく日々が流れ、つい自分本位になって「○○も××もしてあげた!」など“してあげたこと”がたくさん見えることもあります。そういう風に感じることが増えるとなんだか自分ばかりが損しているような気持ちになったり、周りに対して怒りやイライラを感じやすくなったりすることもあるかもしれません。
“内観”のテーマに強くこだわらなくても、時々は自分の視点から離れ他者の視点に立って考えたり、物事から距離をもって俯瞰的に見て感じてみたりする時間を作ってみるのもよいかもしれませんね。


(写真2:温泉旅館でいただいた焼きミカン。おススメです!!)

平成28年もあとわずか。やるべきことがたくさんあってお忙しい日々が続く時期かと思いますが、お風邪など召されませんよう、ご自愛くださいませ。
新しい年を健やかな気持ちで迎えられますように。

2016年 11月のメッセージ 担当:田島

人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする

火星人は小さな球の上で何をしてるか 僕は知らない
(或いは、ネリリし キリリし ハララしているか)
しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
それはまったくたしかなことだ

万有引力とは
ひき合う孤独の力である

宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う

宇宙はどんどん膨んでいく
それ故みんなは不安である

二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした

11月のメッセージを担当します。臨床心理士の田島です。
どんなテーマで何を書こう?と考えている中でふと、この詩が思い出されました。谷川俊太郎さんが1950年に書いた詩です。私は詩や文学に特別詳しいとか、もの凄く好きだという訳ではありませんが、私たち一人一人が本質的には孤独である一方でそれぞれに惹かれあっていたり不安を感じているという、矛盾するようだけど人と人の繋がりや結びつきはこういうものなんだということを鋭く表現されている詩だと思います。

この詩が作られてから66年後の私たちもそれぞれは一人なのだけど、家庭や学校や、職場で誰かと関わりながら生きています。電話や手紙だけではなく、メールやSNSなど(そういうものに疎い私が知らない様々なツールもあると思います)誰かと繋がるための方法は以前では考えられなかった程に発展しています。

しかし、カウンセリングという仕事をしていると人と繋がるためのツールは便利になっている一方で、他者との関係で悩みを抱えている人や、周りからは気が付かれないのだけど(気が付かれないようにしている人もいるかもしれません)不安な気持ちや孤独な気持ちを抱えている人が少なくない事に気付かされます。また、矛盾する様ですが、人との繋がりが強すぎるためにそれが負担に感じているという人もいたりします。

そのような自分の不安や孤独、人との結びつきを一人で考えようとするときりが無くなってしまうと言うか、考えが同じところを廻ってしまう事や、どうしたら良いかと困ってしまう事があります。そのような時に安心して自分の事を話せる場所や他者を求めてカウンセリングを利用される方もいます。

一つのものの見方に過ぎませんが、私たちは人との繋がりや結びつきについて悩んだり、傷ついたりすることがあります。一方で、それを癒すのは孤独ではなく、やはり人の存在や人の手によるものであるだろうと思います。

二十億光年の孤独と言うと少しスケールが大き過ぎるように感じますが、日常生活の中で孤独や不安が起こった時、それを何とかするための場所が身近にあったら良いなと思うし、そういう相談室として当オフィスを利用して頂けると良いなと思っております。