こんにちは。カウンセラーの大月です。3月は年度の切り替え時期ですね。いろいろなことが一区切りとなり、新しいスタートを4月から切る。それはそうですが大きな枠組みで捉えれば「毎年同じことの繰り返し」を感じます。この年になると、だいたいのことは経験していて新鮮な刺激というものがなくなってくるものです。
そんな同じことの繰り返しの日常を過ごしていた私ですが、ここ1年くらいで自分の人生には交わることのなかった体験をさせていただく機会を数多くいただきました。メディアへの出演です。例えば、とあるアーティストのYouTube番組に出演させていただき、ディレクターさんの出すカンペを読んだりしました。テレビ番組の司会者になった気分を味わうことができて久しぶりにワクワクしました。他にもテレビ番組の収録に立ち会ったり、雑誌や新聞の取材を受けて全国紙に掲載されたりしました。自分の名前が専門家として新聞の朝刊に載るという体験はなかなかできるものじゃないので、とても刺激的な経験をさせていただきました。
こういう体験をしてみて思うのは「いくつになってもワクワクできるんだな」ということです。とくに自分が足を踏み入れたことのない領域に行くことが良いのかもしれません。予測できないこと、経験したことのないこと、それが「ワクワク」の秘訣なのではないかと思います。挑戦こそ「ワクワク」の原動力です。
もう一つメディアへの出演を経験して思ったことは「メディアに出ると自分の価値が上がったと錯覚する」という発見です。はっきり言って運が良かっただけで自分の実力はまだまだ不足していると思っているわけですが、自分の価値が上がったかのような「錯覚」が確かにありました。これは非常に怖いことです。「SNSでバズる」という現象は、私が感じた何万倍もの快感があるのだろうなということが初めて実感として分かりました。自分の価値を他者の評価に委ねるような生き方は簡単に自分の価値を見失うことになりかねません。本当に健康的に生きるのが難しい時代になったなと感じました。
SNS疲れとかネット社会の弊害とか、いろいろ世間では言われるようになってきていますが、大切なのは「情報」ではなく「想い」、「結果」ではなく「過程」なのではないでしょうか。メディアに出演したという「情報」「結果」ではなく私が世の中に何を伝えたかったのかという「想い」や毎日頑張ってきたという「過程」を私は大切にしていきたい。
「どの山に登ったか」ではなく「どんなふうに登ったか」「どんなルートで登ったか」「登る途中で何を感じたか」。それらを大切にしながら生きることで、もう少しだけ生きやすくなるのではないかと思います。「結果」を気にする世界から抜け出したいものです。
「ビールを飲んで酔っ払うこと」が大事なのではなく、「今日も一日頑張ったなと自分を褒めながらグラスに注ぐこと」に価値がある。そう思って今日もグラスにビールを注ぎたいと思います。
