2020年 3月のメッセージ 担当:斯波 涼介

こんにちは。カウンセラーの斯波です。

皆さん当然ご存じというか実感されていると思いますが、いま日本は、かなり大変なことになっています。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、多くの学校が休校になり、施設等も閉鎖され、イベント等も相次いで中止されています。

お仕事の仕方にも影響があり、時差通勤やテレワーク等の働き方をされている方も少なくないのではないでしょうか。私がスクールカウンセラーとして勤務している学校でも、児童・生徒たちは今年度の登校を終え、そのまま卒業だったり、次に会うのは新年度だったり……ということになりました。

 

この状況に「全く影響を受けていない」という人は、ほとんどいらっしゃらないと思います。しかし「どのくらい影響を受けているか」、その程度は人それぞれなのではないでしょうか。

「せっかくだから、家族でのんびり過ごそうと思う」という方もいらっしゃるでしょう。でも一方で、そんなに悠長というか、ポジティヴには捉えられない、とても困った状況になってしまっている方がいらっしゃるのも事実です。

 

車を運転している最中に流していたラジオの中で、パーソナリティが「こういう事態になってしまった以上『その環境の中でできること』を考え、少しでもよりよく生活できるよう工夫していくしかないのではないか」ということを話されていました。そしてまた、リスナーの方々の「我が家ではこういうことになっているので、こんな風に過ごしている」といったような、それぞれの過ごし方の紹介をされていました。それを聴いているうちに「そうだよな、本当に人それぞれだよな」と、私も思いました。

 

急激な環境変化は、ストレスを呼び起こします。ストレスを感知すると、人は時に不安になったり、イライラしたり、何かや誰かを責めたくなってしまうこともあります。TVやインターネット上にも、電車内等で起こったトラブルや悲しい事件が報道されていたりします。

ストレスが溜まり、何か・誰かを責めたいような気持になったときは、上に書いたように「状況も心境も人それぞれなんだ」という事実に立ち返ってみるのがいいかもしれません。自分の心には何か不安や不穏な気持ちがあるけれど、他の人も自分とは違う状況の中で、違うことを体験し、違う思いを抱いている。考えてみれば当たり前のことなのですが、自分がしんどいと、ついつい抜け落ちてしまいがちなところのような気もします。

 

残念ながら、状況が大変なのは事実です。ただ、その状況に翻弄され、余計に悲しい事態を生み出さないよう、少しでも平穏に生活できればいいな、と思います。

早く事態が収束することを、心よりお祈りしています。皆様のもとにも、可能な限りの平穏が訪れますように。

 

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