2022年1月のメッセージ 担当:田島

2022年1月のメッセージの担当の田島です。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

この文章そのものは、1月になる前、クリスマスの前後に書いています。画面の前の皆さんは「新年だなあ」と思いながらご覧くださっているかもしれませんが、私は「師走だ。師走だ。年賀状。年賀状。仕事が納まらない。うーむ・・・来年・・・でいいか?」そんなことを考えたりしながらPCの画面に向かっています。

 

2021年の12月はクリスマスになる頃から日本海側を中心に強烈な寒波が接近していて、東北地方の大雪のニュースが度々報道されています。春日部の朝晩の冷え込みも一段と強くなり、年が暮れていく感覚が非常に強くなってきました。

思えば、度重なる緊急事態宣言や、オリンピック・パラリンピックの開催、コロナワクチンの接種などなど、2021年も色々な出来事がありました。

皆さまにとっては2021年はどのような年だったでしょうか。

 

わたしたち、阿部真里子臨床心理オフィスにもこの1年は幾つかの出来事がありました。

 

【オンラインカウンセリング】

既に2020年度にはオンライン面接を開始していましたが、コロナ禍で直接来室することが難しいことによる、代替手段としての面接としての意味合いが強かったように思います。

しかし、2021年は提携しているEAP企業からのリクエストや、実際にオンライン面接の希望が来談者からも寄せられてオンラインでのカウンセリングを実施するようになりました。

月に1度のスタッフの研修でも、オンラインカウンセリングをテーマに研修を積み重ねています。コロナ禍以前では、オンラインでの面接と言うと、眉をひそめられることが多かったように感じますが、前向きに取り組まれるようになってきました。

この2年余りの歳月で解ってきたことは、オフィスで提供しているものと全く同じカウンセリングをオンラインで提供できる、という訳ではありません。しかし、オンラインにはオンラインの良さがあるということが解ってきました。

日中に時間を作ることが難しい方でも、夜間のオンラインであれば利用できる人が増えたことや、体調や天候のために来室が困難な場合でもオンラインでならばアクセスできるということも良いところであると思います。

 

【マンションの補修】

数か月に渡って外壁や廊下の補修が行われていました。カウンセリングやオフィスのサービスにどんな影響があるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、想定外の建物のトラブルが起きてしまった時、その対応は、修理業者の都合もあり、カウンセリングの約束をしている時間に重なってしまうことなどもあるため、来室して下さる方にも影響が出てしまう可能性があります。そういったことを未然に防ぐことが出来るという意味では、大切な工事を行えたのは良かったなと思います。

補修期間中は工事の音や、修理の職人さんの気配など、来談者の皆さまには不本意ながらご負担をかけてしまったかと思います。ご理解を賜りありがとうございました。

 

また、補修の副産物としてベランダの植物スペースがスッキリとしました。

オフィスの窓からは春には元町公園の桜が綺麗に見えますが、その手前のベランダにはほぼ1年中、事務員さんが手入れしてくれている植物が植えられています。

オフィスに来室頂く際にはベランダを見る瞬間はほんの一瞬ではありますが、草花があるのはどこか気持ちが和むことがあります。

 

【阿部所長の勤務日が土曜日にも拡大】

これまで、所長の阿部先生は土曜日は大宮のメンタルクリニックで勤務をされていましたが、2021年の4月からは土曜日にも勤務されるようになりました。私たちのような開業心理相談室を利用される方は、平日の夜の時間や土日の時間に利用される方が多いため、これまでよりも少しだけ、利用しやすくなったのではないかと思います。

私は2009年から阿部オフィスに携わるようになりましたが、阿部先生と勤務が重なるのは随分久しぶりですが、この1年阿部先生と一緒に仕事をして、親子ほど年が離れている先生が溌溂とされている様子を目にすると気が引き締まる思いがします。

 

コロナウィルスのオミクロン株が国内では流行の兆しを見せており、まだまだ予断を許さない状況ではありますが、国内でも経口治療薬の使用が承認されるなど、明るい兆しも見え始めています。2022年がどのような年になるのか、まだまだ見通しは立ちませんが、これまでもなんとかやってきたように、地に足のついた臨床実践を続けて行きたいと思います。

本年も、どうかよろしくお願いいたします。

 

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2021年12月のメッセージ 担当:高田 康輔

12月のメッセージを担当させていただくカウンセラーの髙田です。

しばしのお付き合いよろしくお願いします。

 

全国の新規コロナ感染者の数もだいぶ落ち着いてきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

オミクロン株なる新しい不安要素も見受けられますが、街に出てみるとコロナ前とまでは

行かないまでも活気のある感じが街並みにも見られているように感じます。季節的にも年末年始に向かう時期なので、イルミネーションなどが見られ明るい雰囲気が漂ってきています。

さて、コロナによって我々の生活には様々な制限がされていますが、我々阿部真里子心理オフィス自体が大きく受けている影響の一つがオフィス主催で行っていた自然体験活動を目的とする催しです。

今の我々の生活では、必要なものや困ったものがあった時に多くの事が家にいながら解決してしまいます。そのような便利な生活がけっして悪いものというわけではないですが、その中で我々は困難に対して自ら考えて行動したり対処したり、工夫するということが減っていってしまいます。自然体験活動では、そういったバーチャルなものを介する世界から少し離れて、キャンプ活動や少人数のグループ活動を通し、その中で起こるいろいろな出来事に挑戦してもらいその中で自分自身考えながらいろいろなことに取り組み現実体験をしてもらい、実生活での適応力や対応力を高める働きかけをします。

自然体験活動はご参加いただいている参加者の皆さんだけでなく、運営している側の我々スタッフ自身にとっても現実体験の場になります。私自身も活動を運営しながら、起こるハプニングなどのイレギュラーな事態に対して試行錯誤しながら困難に対応する体験をしました。そういった経験自体が日常の困る場面に直結するわけではないのですが、現実体験を通して困った時に「どのように解決しようか」と考える姿勢や困りごとへの耐性がついたように感じています。

日常の中では、自然体験活動のような体験は難しいと思いますが、ちょっとした工夫で現実体験を積み適応力を高めることはできる方法もあります。例えば、ちょっとした困りごとは起こりがちかと思います。そのような際は、是非少し粘って解決策を探ってみてはいかがでしょうか。その解決策を探り試行錯誤することがもっと難しい困りごとに向かう時の適応力を高めるトレーニングになったり困りごとへのストレスを高めたりすることができるかと思います。

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《↑ 2019年 春日部野口農園での自然体験活動の様子》

 
コロナの影響で先行きは不透明ですが、今後もオフィスでの自然体験活動は続けていくのでご興味がある方はご連絡を頂ければと思います、また新たな催しを企画した際はホームページにもアップさせていただくのでご確認いただければと思います。

 

昨年よりは少し明るい年末になりそうなので皆様お体壊さないようお気をつけながら楽しい年末年始をお過ごしください。

お付き合いいただきありがとうございます、それでは失礼したします。

2021年11月のメッセージ 担当:小田

こんにちは、11月のメッセージを担当する小田です。
急に冷え込むようになってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
身体が冷えると、どうしても気持ちにも影響してきますので、
どうぞ暖かくしてお過ごしください。

さて、秋といえば何の秋ですか?
食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋…
私にとって最近熱いのが「読書の秋」!
仕事柄もあり、なるべく読書をするようにしています。
今回は、私が使ってみて効果を実感した読書が捗るグッズや方法を7つ、
ご紹介させていただきますね。

①リーディングトラッカー・リーディングルーラー
定規のようなものを当てることで、1行ずつ読むことができます。
読む場所がはっきりとわかって一度に目に入ってくる情報量が減るので、
どこを読んでいるか迷子になりがちな人におすすめです。
また、ものによっては目に入ってくれる光をコントロールして
視覚的なストレスを軽減してくれます。
読書に苦手さのあるお子さん向けに紹介されていることが多いですが、
大人にもとてもおすすめです。
最近は100円ショップなどでも売っているとの噂ですし、
私はクリアファイルを使って手作りしたこともあります。

②時間を区切ってこまめに休憩する
人間の脳は同じ作業を続けていると、必ず飽きが生じます。
集中力が持続する時間は人によってそれぞれだと思いますが、
ある程度疲れてきたら、無理をして読み続けずに
思い切ってリフレッシュするための時間をとるとよいです。
軽い運動をしてみたり、全然違う作業をしてみたり、単に目を閉じて休めたり。

③いくつかの本を同時進行で読む
②と関係するのですが、1種類の刺激だと飽きてしまうことがあります。
他のジャンルの本を同時進行で読むことで、結果的にたくさん読むことができます。
もちろん、話に没頭する小説などは続けて読みたいと思いますし、
人によっては同じ本を読む続けるほうが集中できると思いますので、
そのあたりは試してみて、ご自身の読みやすさを優先してください。

④手遊びしながら読む
手遊びといえば、ちょっと前にハンドスピナーが流行りましたよね。
人によっては授業中にペン回しをした人もいるでしょう。
電話中の意味不明の落書きもそうです(笑)
海外ではFidget Toyと呼ばれるグッズが販売されています。
手持無沙汰を埋めるための手遊びなどをが導入すると、
却って集中が逸れずに集中できる場合があります。
私は最近「インフィニットキューブ」というのがお気に入りです。
こちらも、人によって、環境によっては使えないかもしれませんし、
読む内容によっては却って集中できなくなる人もいるかもしれないので、
試してみてご自身に合う方法を調節してみてください。

⑤集中できる環境を整える
当たり前のことですが、人の認知能力は環境の影響をとても受けます。
人によって集中できる環境はさまざまでしょう。
自室が落ち着く人、カフェが好きな人、電車の中が読書タイムという人。
人によって読書に割ける時間の長さはそれぞれだと思いますが、
できれば限られた時間を充実させるためにも、
読書を楽しめる自分なりの環境を見つけられるといいですよね。

⑥スマホを触らない
⑤と関連しますが、スマホからの通知などが入って都度確認していると、
どうしても集中力が途切れてしまい、戻ってくるのに時間がかかります。
その繰り返しで、結果的にはかなり時間が浪費されることに…
スマホの影響についてはベストセラー「スマホ脳(新潮新書)」などに詳しいです。
読書中は思い切って電源を切ってしまうのも一つの手!
どうしても気になってしまう人には、スマホを一定時間物理的に閉じ込める
「タイムロックコンテナ」なんていうグッズもありますよ。

⑦気楽に読む!
「読んでいない本について堂々と語る方法(ちくま学芸文庫)」という本があります。
すごく挑発的なタイトルですが、とてもお気に入りです。
1字1字しっかりと読む「精読」を重んじる文化にメスをザクザクを入れてくれます。
結局大部分は忘れてしまうのに、本を読むとは一体どういうことか?
本を読むという行為そのものへの心理的なハードルをめいっぱい下げてくれます。
「読書」というのは受け身的な行為のようで、
実はクリエイティブな行為だということが本書の主張だと認識しています。
(そういう私こそ、ずいぶん前にこの本を読んだので内容はうろ覚えです(笑)。)

以上、7点を挙げてみました。いかがでしたか?
本の読むというのは実はとってもプライベートな行為で、
その方法は人によって千差万別だと考えています。
ぜひご自分にあった読書術を探ってみて、
秋の読書ライフを楽しんでみてくださいね。

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2021年10月のメッセージ 担当 阿部雄貴

こんにちは。カウンセラーの阿部雄貴です。

 

だんだんと陽射しも柔らかくなり、季節が秋へと移り変わっていくのを感じる今日この頃です。

 

 

先月、9月10日~9月16日は厚生労働省の定める自殺予防週間とされていました。

 

私がこころの健康相談員として所属している加須市の保健センターでも市民向けのゲートキーパー養成講座が開かれました。

 

そこでこの度、講師としてお話をさせていただく機会をいただきました。

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今回お話した内容は主に「近年の自殺の傾向の概要」と「傾聴の仕方」についての2点です。

 

参加者でペアを組み、ルールを決めてお互いに傾聴を用いた相談のロールプレイなども実施できると、より効果を実感していただけるのですが昨今の状況では難しいので今回は講義のみでの開催となりました。

 

全体を通して、ご自身の生活の中で「いかに自分らしく、悩みを持つ相手と関わるか」ということを大切にして少しでも参加者の皆様のヒントになれば、という気持ちでお話をさせていただきました。

 


講義の最中、皆様が熱心にお話を聴いてくださっていることを感じられて自分自身、思っていたよりも終始緊張せずにお話することができました。

 

これもある種、傾聴が持つ効果の一つである【自己受容の促進】の機能ではないかと参加者の皆様に教えていただいた気がしました。

 

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自殺予防について最も重要なことを一つ挙げるとすると「孤独にさせない」ということに尽きるのではないかと思います。

 

昨年、大きく報道された相次ぐ芸能人の自殺からも分かるように、周りにたくさん人が居るからその人は孤独ではない、ということには必ずしもなりません。

 

”誰かと一緒に居るのに孤独を感じてしまう”状態の方がより一層、本人の孤独感を強めてしまう場合もあると思います。

 

非常に難しいことではありますが“こころの繋がりを持たせる”ということが自殺予防の大きな課題の一つなのではないかと考えてカウンセラーとして日々の面接にも精一杯取り組んでおります。

 

コロナ禍の続く中、たいへんな気持ちになることもあるかと思いますが「こんがらがってしまってもう何をどうしたらよいか分からない!」「話せる人が周りに全然いない!」など感じるような時、問題解決の第一歩としてぜひまずは専門家へご相談してみてください。

 

もちろん、阿部真里子臨床心理オフィスもいつでもお待ちしております。