2020年 8月のメッセージ 担当:小田

こんにちは、カウンセラーの小田です。8月のメッセージを担当させていただきます。

 

新型コロナウイルスの感染防止対策を強いられる日々が、想像以上に長く続いています。皆さまいかがお過ごしですか?

今年は例年よりも梅雨が長いですが、気づいたらあっという間に8月になっていました。

私はこの5ヶ月ほど仕事以外での外出を極力控え続けています。

そのためか、季節の移り変わりをいつもよりも感じにくいなぁ、と思っています。

それで、あっという間に夏が来てしまった感じがしているのかな、と思います。

 

思い返すと、お花見がなくなり、GWの行楽もなくなってしまいました。花火や夏祭りも中止ですね。

昨年のメッセージでオススメさせていただいた苺狩りも、今年は見送りました…。

大きなイベントだけではなくて、外出先でのお日様の光、道行く人々のファッション、楽しく飲んだ後の帰り道の夜風…
、オフの日にリラックスして五感で味わっていた何気ない刺激の数々も、季節の移ろいを教えてくれていたのだと改めて気づかされました。

 

人とのリアルなつながりが断ち切られることや普段の楽しみを制限されていることなどに加えて、体感する時の流れが単調になりがちになってしまうことも、大変さの一つなのかも
…とこのメッセージを書きながら思い至りました。

そして、季節を感じ取る工夫を日常に意識的に取り入れてみようかな、と思いました。たとえば、旬のものを味わったみたり、感染防止に気をつけながらオフの日には近所の自然に触れてみたり…。

 

不便さや我慢が求められる日が続いていますが、どうか皆さまがその中で少しでも楽しみを見つけて、心に潤いのある日々が過ごせますように。

皆さまのご健康をお祈りしています。

 

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(写真は、梅雨時に近所で見つけたカタツムリです)

 

2020年 7月のメッセージ 担当 内田佳菜子

7月のメッセージを担当します、カウンセラーの内田です。

緊急事態宣言が解除されてしばらく経ちましたが、皆さま感染症対策にまつわる様々な変化に対応される日々かと思います。

 

そこで今回は、「コーピング」をテーマにさせていただければと思います。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「コーピング」とは「ストレスへの意図的な対処」のことです。ストレス状況や、それによって自分が感じているストレス反応をやわらげるための対処を、コーピングと呼びます。

 

これは、とっておきのひとつがある事よりも、さまざまなレパートリーを持っている事の方が効果的とされています。

「かなり効く!」と言う対処がひとつだけあっても、それが何らかの事情で出来なかったりある状況では効かなかったりすると、他に手立てが無くなってしまいます。「ちょっとは効く」「まあまあ効く」と言うものをたくさん持っておいて、場面や気分などに合わせて色々試せることの方が、自分自身でストレスを和らげることに役立つというものです。

 

今、ご自身のコーピングを聞かれたら、いくつくらい思いつくでしょうか?

先日仕事のなかで、自分のレパートリーがどれくらいあるか、とにかく紙に書き出していく機会がありました。最初のうちはぽんぽん思いついて書けるのですが、段々思いつかなくなっていき…。後でほかの人のレパートリーを見せてもらうと、「自分にも良さそう」と思えるものがあったり、「そんな方法もあるのか」と目からウロコのものがあったり、「私も前にやったことある!」と自分でも忘れていたものがあったり、とてもタメになりました。

 

そこで今回、レパートリーの例をご紹介したいなと思います。ご自身に良さそうなものがあれば、試してみていただけると嬉しいです。

 

  • 行動的コーピング

※コーピングを大きく2つに分けた場合、行動的(何かをする)コーピングと、認知的(考えやイメージ)コーピングに分けられます。

お風呂で歌う 引き出しの整理 マンガを読み返す いつもより上質なコーヒーを味わう 花を生ける 映画を見て号泣する いらない紙をビリビリに破る 愚痴を言う 世間話をする 深呼吸する 旅行の写真を見返す ものづくりに没頭する エアードラムする マッサージ アロマキャンドル 外の新鮮な空気を吸う 不要なものを捨てる …など

 

  • 認知的コーピング

プラス面とマイナス面の両方を考える 逆に言えば…と考える 何とかなると考えてみる 自分をしっかり褒める 普段言えない事を言っているところを想像する 何かのせいにしてみる 優先順位を考える 愛猫のモフモフした毛並みを思い浮かべる 好きな映画の名言を思い浮かべる 相談できる人を思い出す 自分の頑張りをねぎらう …など

 

いかがでしょうか。少しでもご自身に合いそうなものや、気負わず試せそうなものはあったでしょうか。こう言ったちょっとした事をコーピングと言っていいんだと改めて確認することで、もっとオリジナルのものを思いついている方も多いかもしれません。

 

新型コロナウィルスと付き合っていく中で、またそれと直接関わらずとも忙しい毎日の中では、避けられないストレスがあるかと思います。今回ご紹介できたものはほんの一例ですので、一人一人ご自身にあったコーピングがもっとあるかと思いますが、何かひとつでも参考にしてもらえるものがあるといいなと思っています。

 

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2020年 6月のメッセージ 担当:阿部雄貴

皆様、こんにちは。

カウンセラーの阿部雄貴です。

 

自粛生活を続けているうちにあっという間に冬から梅雨の季節に差し掛かっております。

 

今回のコロナウィルスの直接的な健康被害の脅威に加え、なかなか思うように外出できず、やりたいこともできず、会いたい人にも会えず、行きたいところに行けない、など派生して精神的にもツラい状況が続いています。

 

私自身、生活が大きく制限され変わることに当初戸惑い、大きなストレスを感じておりました。しかし、人間はやはり慣れるもので順応してきている面もあると感じております。

最近では逆に元の生活に戻っていくことに少しの不安と幾ばくかのストレスすらも感じている次第です。そんな矛盾した曖昧な感情も人間らしくていいのかなと感じております。

 

そんなこの自粛生活の中で改めて実感できたものがありました。

今回はそれをテーマに書かせていただきます。

 

それは「立ち止まる時間の必要性」です。

 

通常の現代社会における生活様式は、日々多くの人と交流を持ち、たくさんの情報量と、物凄いスピードで過ぎていきます。

 

一日を振り返る余裕すらなく、目の前のことをとにかくこなしていかなければいけない。思いがけないアクシデントにも迅速に臨機応変に対応しなければならない。

自分の気持ちと生活がズレて来ているように感じてはいながらも、軌道修正することもできない。当初の目的を見失いながら、ただただ漫然と自動化されたような毎日を過ごし、へとへとになって帰る頃にはパワーは空っぽ。生活に変化を起こすほどの気力も残っていない。先の事を考える事を後回しにして、とりあえずその場を取り繕うように毎日をフルパワーで積み重ねていく…。

 

社会に適応する、責任を果たす、という視点に立ちますと、多かれ少なかれそのような側面も確かに必要なものかもしれません。

 

しかし【社会に適応する】ということと【自分らしさを大切に生きる】ということを両立させ、維持し続けることはなかなかに難しいことでもあります。そしてそれは社会というものが刻々と変化していく性質がある以上、常に定期的なバランス調整・メンテナンスが必要になってくるものではないかと思います。

 

「とりあえず同じことを繰り返してさえいれば、このまま大きな問題は起こらないはず」

 

と思って頑張っていても、身体の衰え、疲労の蓄積など様々な外的な要因や、置かれている環境の変化などにより、ストレスがいつの間にか身体への大きな負担となる状況に変化していたりします。

また、人は社会生活において一人で生きているわけではなく、家族、友達、同僚、上司など相互に影響を与え合っており、もちろんその方たちの体調や環境も一定ではない為、一層事情は複雑化していきます。

 

それらへの対応策として、人はなるべく環境をシンプルに整えた上で、自分自身の心と向き合い「本当に今、自分らしい生き方ができているか、今の状況は無理をしすぎていないか」

と考えられるような立ち止まる時間や、精神的な余裕が日常の中で必要になってくるのではないかと思います。

 

頑張り屋で真面目な性格の方ほど「期待を裏切れない」「休むわけにはいかない」「まだ全然頑張れていない」というような言葉をカウンセリングの中でおっしゃられます。

 

しばらくは無理が効く場合もありますが、キャパシティを越え続けた生活は、その後に原因不明の体調不良となって身体症状に表れて、そのまま倒れてしまったり、動けなくなってしまったりする状態をも引き起こします。

 

その結果、休職や退職、不登校、入院などへと繋がることとなり、気質が真面目な方ほど自分自身を責めてしまったり、ふがいないと感じ、更なる自己嫌悪のループに陥ってしまうことがあります。

 

しかしながら、私はそれは本来のその人にとって必要な時間で、自分らしく生きるためのアラームを身体が鳴らして教えてくれたと考えることもできるのではないかと思っています。

 

例えば、タスクを開きすぎたパソコンがフリーズして、どのボタンを押しても動かなくなってしまったら、強制終了して、少し時間を要しますが再起動をかけます。

フリーズしたまま放っておいても自動で復旧する場合もあるかもしれませんし、ファイルなどの損傷を避けるため強制終了はなるべく避けたいところではありますが、そうせざるを得ない状況も時にはあると思います。再起動をかけた後はタスクをたくさん開くと重くなってしまうから気を付けよう、ということにもなりますよね。

 

 今回の自粛に際しての社会全体の立ち止まりとも言える時間は、多くの人が自ら望んだものでは無く、半強制的なものであったかもしれません。

しかし、今回のことは誰の責任でもないため、真面目で頑張り屋の方も免罪符的にシンプルな環境下の中、自分自身を省みる時間にできたのではないでしょうか。

 

そんな風には考えられない、とか、こんなたいへんな時にそれどころじゃない、と感じる方もいらっしゃると思います。ただ、今回の通常とは違う生活スタイルを不本意ながらも体感することができただけでも、今後の人生にとって、気づきのきっかけであったり、考え方次第では大きな価値を持つ期間でもあったのではないかと思います。「休みってやっぱり大事だなあ」とか「電車通勤ってやっぱり嫌だなあ」とかそんなことだけでもきっと将来にとってきっと良い小さな収穫です。

 

いずれにしましても立ち止まる時間というのは、任意のものであっても不本意なものであっても、視点を変えれば自分次第できっと意味も見出せます。

 

 

まただんだんと忙しい日常が戻ってくる中で、罪悪感なく上手に休んだり、一人で考えたり、気持を整理したり、身近な誰かに相談することが苦手だと考える方もいらっしゃると思います。

そんな方のためにカウンセリングは【効率的に気持ちを整理して一緒に立ち止まる50分間】を提供できるものです。日常が戻った後も是非有効にご活用いただければ幸いです。

 

最後となりますが、今回の新型コロナウイルス関連肺炎で亡くなられた方々にお悔やみ申し上げると共に、影響を受けた方々の一日も早い回復と、感染の早期終息を心よりお祈りいたします。

 

まずはたくさん睡眠をとり、栄養のあるものを食べ、少ない時間でも日光になるべく当たることを心がけつつ、どうか無理せず一緒に乗り越えていきましょう。

 

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写真は内容とあまり関係ないですが、春日部の有名なとても美味しいケーキ屋さん【オークウッド】のフクロウたちです。かわいいです。

 

www.oakwood.co.jp

 

春日部の良いところをなるべく紹介していきたい気持ちがあります。

 

お店の装飾が外装も含め、リアルどうぶつの森みたいで楽しいので、ぜひ世の中が落ち着きましたら行ってみてくださいませ。

2020年 5月のメッセージ 担当:大月 浩史

5月のメッセージを担当させていただきます、カウンセラーの大月です。

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、世界が確実に変化していくのを皆様も実感しているかと思います。日本においても緊急事態宣言が出され、密閉・密集・密接いわゆる3密を防ぐことや、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を考えた行動など、大きな制限がかかる状況となっています。

 

今回は感染症について、そしてこれからどう生きていくべきなのかを考えてみたいと思います。少々長くなりますがご了承ください。

 

人類の歴史は感染症との戦いの歴史とも言えます。ペストや新型インフルエンザ(スペイン風邪等)などが有名ですが、人類が根絶することに成功した感染症は天然痘のみです。抗生物質が効く細菌による感染症に比べ、今回の新型コロナのようなウイルスによる感染症についてはポリオや麻疹風疹などの一部を除いてワクチンや特効薬がありません。感染症が非常に恐ろしいものであることがわかります。

 

しかし、今回の新型コロナウイルス感染症は、各自の努力によって防ぐことが可能です。ウイルスは細胞膜がないので人体に入り込むことで増殖します。つまり、人体に入り込まなければ感染しません。当たり前の話ですが重要です。多くは口から摂取することで感染します。人と人の間に距離を取り、マスクをすることで飛沫を防ぎ、しっかりと手洗いをする。これだけでかなり予防することができます。不必要に恐れる必要はないのです。

 

また、ウイルスが体内に入り込んだとしても全員が発症するわけではありません。免疫力を高め、睡眠と栄養をしっかりとる。それも有効な手立てとなります。もちろん発症しなくても周囲の人に移してしまうわけですから、人と人との接触は避けるべきです。しかし、致命的な状況になりにくくすることは可能だということです。

 

予防できるとしても人と人との接触がある以上感染のリスクはあります。軽症者で病院があふれると、重症者や他の病気の患者が受け容れできず医療崩壊を起こします。これを防止するための緊急事態宣言です。私たちはしっかりと感染症対策を行いながら、人と人の接触を8割減らすという政府の宣言にのっとり、じっと耐える必要があるのです。

 

さて、ここまで堅苦しい話をしてみましたが、どうでしょうか。厚生労働省等の行政の情報発信を参考に上記の内容を語らせてもらいました。正しく恐れ、正しく対応する。それこそがこのような状況には必要だと思い、様々なところでこのようなお話をさせていただいています。

 

震災からの復興の時には絆という言葉が様々なところでよく使われました。人は支え合い、助け合い、手を取り合ってこれまでの困難な状況を克服してきたと言えます。しかし、「人と人の接触を極力減らす」というウイルスとの戦い方を現代に生きる我々は経験したことがありません。手を取り合うことは感染リスクを高め、致命的な状況を生むからです。今私たちは強烈に孤独を強いられているのです。

 

しかし、悪いことばかりではないと考えることもできます。新型コロナウイルス感染症の出現以降、今は家から出ないで人の接触を行わないことに価値があるという社会になっています。例えば、学校が休校になっているので「不登校」という概念が今はありません。オンライン授業やテレワークもこれからどんどん進むでしょうし、人と接触することに価値を置いていた時代が変わろうとしているのかもしれません。孤独が当たり前の時代になるとも言えます。日本人の特徴でもある「みんな一緒に価値がある」「異質なものは排除する」みたいな価値観が少しずつ崩れ、個を大切にした社会になっていくのではないでしょうか。

 

今私たちができることは、人と人との接触を極力避け、孤独に耐え、新しい価値観にアンテナを張っておくことだと考えています。何もしないことが正解なのです。めんどくさがりの人間にとって、こんなに素敵な環境はなかなかありません。思う存分、グータラしましょう。昼間からお酒を飲むのも良いでしょう。買ったまま読んでなかった本を読んだり、ゲームをしたり、踊ったり、動画を観たり、好きなことをやればいいんです。人との接触がないということは、人からの評価を気にしなくて良いということですから。家から出ないのであれば自分勝手に生きましょう。大事なことなのでもう一回言います。「家から出ないのなら、人からの評価は気にする必要がありません。自分勝手に生きましょう」。

 

ただし、手洗いだだけはしっかりとしてください。家族がいる人は家事や育児を分担しましょう。グータラは全員にもたらされるべきです。そういう同居人からの評価は気にしてください。みんなで気持ち良く生活しましょう。

 

孤独だからこそ、こういったインターネットの世界でつながりたいものです。励まし合って、笑いあって、乗り越えていきましょう。今回のメッセージの結論は「ジタバタしてもしょうがないのでグータラして楽しいことをしましょう!」というものでした。

 

ありがとうございました。今日も帰ったら大好きなビールを飲んでグータラしたいと思います。

 

 

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